

蔵(宝物殿)の建て替え
概要
今から約1,200年前に弘法大師空海の十大弟子の一人、真如親王が開かれた高野山親王院。和歌山県高野山の壇上伽藍のすぐ側、本中院谷にある真言宗の別格本山です。智証大師円珍作の本尊不動明王像、白鳳時代の金銅阿閦如来立像、平安時代の木造兜跋毘沙門天立像などの重要文化財を蔵しています。
期 間:2025年4月11日~
支援金:20万円
お 礼:高野山 奥の院 旧墓地内の合葬墓へ永代納骨の権利(一家系)
お礼(リターン)
合葬墓
(旧墓地)
合葬墓納骨権利
奥の院、旧墓地豊臣家墓所の隣
永代供養
(親王院)
親王院が管理及び永代供養。
- 納骨時の費用及び供養等は別途かかります。
- 証明書を発行します。
今から約1,200年前に弘法大師空海の十大弟子の一人、真如親王が開かれた高野山親王院。和歌山県高野山の壇上伽藍のすぐ側、本中院谷にある真言宗の別格本山です。智証大師円珍作の本尊不動明王像、白鳳時代の金銅阿閦如来立像、平安時代の木造兜跋毘沙門天立像などの重要文化財を蔵しています。
その他にも開基以後1,200有余年にも及ぶ長い歴史の中で歴代先徳が収集し、大事に護持してきた国指定の重要文化財指定等を含む仏像仏具や、聖教経典類を数多く所蔵する「高野山の図書館」とも言える寺院でもあります。
それらの宝物類を保存、護持管理してきました蔵が長年の風雨雪、ならびに経年摩耗にて損傷甚だしく、維持がしがたくなってきたため、これらの宝物類・歴史的遺産を良い状態で後世に伝えるべく、新たに蔵を建て替えることを発願いたしました。
当院としても大きな挑戦です。先人たちの手でここまで繋いできた歴史を、今度は我々の手で守り繋いでいくため、どうかあたたかいご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
高野山親王院

高野山親王院について
親王院は、今から1,200年前に嵯峨天皇の皇太子である真如親王(しんにょしんのう)が開基の寺院です。真如親王は平城天皇の第三皇子で、嵯峨天皇の皇太子となられた後、出家得度し高野山に登られ空海の弟子となり、後に十大弟子の一人となられた高僧で、空海の入定の際には奥の院に付き添ったと言われる人物です。

真如親王の御影
また、空海の御影を描いた人物として伝わっており、真如親王が姿を描き空海自ら点眼したと伝わる御影が高野山の壇上伽藍にあります御影堂に祀られており、その御影を元に近く画力もあったことが伝えられています。そのエピソードを証明するのが現在、壇上伽藍の御影堂に祀られた空海像です。
通常見ることは叶いませんが、毎年旧暦の3月21日に行われる御逮夜法会(おたいやほうえ)の後にだけ一般の方も御影堂に入る事ができます。
また、当時を物語る資料として、智証大師円珍作不動明王坐像、毘沙門天像(弘仁時代)と金剛阿弥陀如来像(白鳳時代)が所蔵されています。

本堂
さらに江戸時代になると仙台藩御用絵師であった狩野派の絵師、菊田伊州らによって障壁画を手掛けた歴史があり、170年以上そのままの形で保存されています。本堂は今から約350年前の蔵造りで、燈明の明かりだけが点っています。ご本尊は重要文化財にも指定されている智証大師円珍作の不動明王坐像です。

貴重な遺産を保管する蔵を建立します
当院では上記に記載した以外にも、歴史的に非常に価値のあるものを数多く所有しております。
本来それらを保管する役割を持つ建物が蔵ですが、長年の風雨雪や経年摩耗により傷みが激しく、また蔵に入りきらない、歴代先徳が護持してきた仏像仏具類、聖教経典類や掛け軸、蔵書などは、やむを得ず本堂や庫裡に保管しております。
このままでは、貴重な歴史的遺産をよい状態で保管し続けることが難しい状況です。

高野山真言宗の図書館
また、当院に保管しきれず他の寺院に預けているものも多くあり、それらも含めると数千点にのぼる状況です。
これらにより、当院は「高野山真言宗の図書館」と言われることもあります。

貴重な歴史的遺産
本来それらを保管する役割を持つ建物が蔵ですが、長年の風雨雪や経年摩耗により傷みが激しく、また蔵に入りきれないものはやむを得ず本堂や庫裡に保管しております。このままでは、貴重な歴史的遺産をよい状態で保管し続けることが難しい状況です。
このままでは、貴重な歴史的遺産をよい状態で保管し続けることが難しい状況です。

蔵の建て替え
なんとか蔵を新たに建て直し、数々の歴史的遺産をよい状態で後世へ繋いでいけないかと考え、このたび蔵を建て替えることといたしました。






能登半島地震の被災地である高野山天王寺
能登半島には真言宗の寺院が38件あり、10件以上が全倒壊、他の約28件も一部倒壊などの被害を受けております。そんな中でも、地域住民の皆様の拠り所とされている寺院には、さまざまなお問合せやご要望を受けている状況を震災後に38寺院を訪問した際に知り、高野山別格本山親王院より支援を行っている状況です。
支援を必要としている寺院とは話し合いを進めており、順次復興支援を進めていく予定です。その中でも先んじて今回、天王寺への支援に取り掛かることといたしました。
今回の支援金の一部は、能登半島の真言宗寺院への支援をさせていただきます。

天王寺
能登半島真言宗
2023年の第一弾蔵建立クラウドファンディング、そして今年春の能登半島真言宗寺への支援プロジェクトを実施し、いかに当院が皆様に支えられてきたか、またいかにこれまで当院に関わってくださった皆様との繋がりを大切にしなければいけないか、ということを強く感じるきっかけとなりました。
皆様の当院に対する想い、あるいは当院を通じてその先に届けたい想いを、集めて可視化して未来に繋いでいくこと。それこそが当院の役割だと考えております。
クラウドファンディングへの挑戦は、そのための手段の一つだと考えています。ただ蔵の建立費用を集めるのではなく、皆様の想いを集める挑戦なのです。
今回、支援の森財団を通じていただいたご支援金は、蔵の建設費用及び能登半島真言宗寺への支援に使わせていただきます。



歴史を後世へ繋ぐために
改修中の本堂
当院では、高野山真言宗の重要かつ貴重な財宝を多数所蔵しております。これらをできるだけ良い状態で未来に遺していくことは、当院の最大の役目だと感じております。そのためには、真如親王の遺したこの場所自体を適切に遺していくことも、とても重要だと考えています。昨年は、外壁の改修と門の改修を行い、現在は本堂の改修を進めております。


たくさんの方々にお越しいただいておりますが、皆様からこの場所に対する嬉しい評価のお言葉をいただきます。またその中で、「この場所を守ってほしい」「自分も守っていくために協力したい」と、ご寄付やクラウドファンディング実施のご要望をいただくことも少なくありません。
寺院の運営にはさまざまな形がありますが、高野山親王院は、関わってくださるすべての皆様との対話を大切にし、想いを大切にし、共に歩んでいくこと、未来を作っていくことが、当院のあるべき姿だと考えております。
まだまだたくさんの改修や修繕が必要な状況ですが、皆様とご一緒に一歩ずつ未来へ進んでいきたいと思っておりますので、ぜひ本件へのご支援並びに今後とも長いお付き合いを、心からお願い申し上げます。
住職からのご挨拶
高野山別格本山親王院 住職
高野山に御縁深き皆様方におかれましては愈々御清祥の事とお喜び申し上げます。
高野山別格本山親王院の現住職、廣澤 佑昇と申します。
親王院は、平城天皇の第三皇子で、嵯峨天皇の皇太子となられた真如親王(高岳親王)が薬子の変に連座して御落飾、仏門を志し高野山に登って弘法大師の弟子となり開かれた1200年の歴史を持つ寺院です。真如親王は弘法大師の十大弟子の一人で、特に知られるのが檀上伽藍の御影堂にまつられている弘法大師空海の御影は、真如親王が姿を描き空海自ら点眼されたと伝わっています。
また、弘法大師御入定後はさらに仏法を志し入唐、しかし当時の唐は仏教弾圧により仏教衰退により良い師を得られなかったことから天竺を目指され途中羅越国、現在のマレー半島辺りにて遷化されたと伝わっています。
その開基真如法親王より1200年にも渡り脈々と歴代先師先徳が今日まで伝えて来た法燈、仏像仏具、聖教経典類を絶やすことなく、この先100年200年、1000年先の未来へ残すべく新たに蔵の建替え工事実施しています。
支援の森財団を通じて広く皆様方に御浄財の御寄進をお願い致します。何卒後世に残せる様皆様方の深いご理解と御協力をお願い申し上げます。
合掌
高野山別格本山
親王院 住職 廣澤 佑昇
応援コメント
大河内 智之様/奈良大学文学部文化財学科准教授
高野山壇上伽藍北側の本中院谷は、山内で最も早く僧坊が開かれた地で、弘法大師や高弟が居住した院家が並びます。親王院もその一つです。平城天皇第三皇子で、大師の高弟である真如親王(高岳親王・799~865?)が開いた親王院は、中世後期には荒廃した時期があったようですが、安土桃山時代ごろ、金剛峯寺第213世座主の遍明院空鑁により再興され、その法灯が今日に引き継がれています。親王院の蔵(上蔵)にはこうした歴史を反映した多数の聖教(しょうぎょう・仏教の経典)や記録類が納められています。
近代の親王院は碩学を代々輩出しました。明治6年に住職となりのち第400世寺務検校執行法印となった水原弘榮(1841-1911)、第456世寺務検校執行法印・第399世金剛峯寺座主の水原堯榮(1890-1965)、そして第476世寺務検校執行法印で高野山大学教授、学長を務めた中川善教(1907-1990)です。代々、声明など事相(実際修行の研究・研鑽)に優れるとともに、水原尭榮は高野山の学問と文化の研究を進めて多数の著作を残し、中川善教は『続真言宗全書』全42巻の編纂を牽引しています。
全部で247口という膨大な数の箱に納められた親王院上蔵の聖教類は、中川善教により親王院聖教目録として整理がなされ、多数の写経・版経からなる全貌が明らかにされています。また同蔵に収められる水原堯榮が収集した堯榮文庫は印融や杲宝の自筆本など中世の貴重書を多数含みます。これらは高野山の教学と真言密教の神髄を伝える重要な聖教類といえるでしょう。しかしこれらの聖教類を納める上蔵は、老朽化が進んで環境が悪化し、今後の継承のためには整備が必須の状況です。
多くの費用を必要とする蔵の建立にあたり、親王院では数多の人々の結縁の機会とするため、このたび支援の森財団を通じて勧進の機縁に心から賛同し、皆様のご協力を心より呼びかけるものです。
大河内 智之(オオコウチ トモユキ)
ご支援時の留意事項
※ご支援後の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。
※支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。